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mako watanabe    ***   like the ocean we share, we are one in the same   ***               動物関連の記事を選びたい方は、カテゴリーの <ペット問題><@仕事> <動物福祉><動物関連イベント> からご覧ください。
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フェイスブックにペット市場のことがあったので、過去の記事のリンクを貼ろうとしたのですが、昔のものは難しいようで、こちらに再掲します。
記事は2009/07/13のものですが、現地を取材したのはもっと前です。
その後に法改正があり、現状も少しはましになっているといいのだけど。
なかなか立ち入ることが許されない場所ですが、なんとかまた訪れるつもりです。

******

もっとも代表的なペットである犬と猫は無制限に大量生産・大量消費され、生き物を飼育する適性に欠ける人へも希望の動物が「簡単に」「安く」供給されてきた。
そうして数は殖え、捨てられ、殺処分されるといった悪循環が途切れることはなかった。

このたび動物取扱業の範囲が拡大されて動物売買の仲介も含まれることとなり、この連鎖を断ち切る一助になるのではと期待している。
だからといって安心なのでなく、私たちはペットをつくる「生産者」と、小売りとの仲介をする「中間業者」や「輸送業者」のあり方にまでも高い問題意識を持ち、監視し続ける必要がある。

さて、「市場」と聞けば魚類や農作物を扱う、広くて活気ある市場を想像する人が多いだろう。
私が訪れたそこは、倉庫街の一角にあった。

ここで淡々と売り買いされる商品は、「ペット動物」だ。
駐車場には当日の荷主(生産者、売り手)が着々と到着し、「商品」を運び込んでいた。

高い天井、がらんと広い殺風景な会場に、階段状にベンチが組まれている。
そこから見下ろす先には、金属製の棒を横に渡した長いレールがある。
レールは商品を待機させておく部屋につながっており、準備された数え切れないほどのケージが大人の背丈以上までに積まれていた。

合図と共に、まず犬猫以外の競りがスタートする。
最初に流れてきたのは、「メロン」「きゅうり」と印刷してある段ボール箱。
本当に果物や野菜から市が始まるのだ。

紅あずまの次に来た箱の商品は、「ピーター」と読みあげられたウサギ。
ピーターラビットに似ていることからこう呼ばれるが、実際はネザーランドドワーフという品種でインターネットでは一羽20,000円で販売していた。

レールの中央付近で男性がケージから一羽を手に取り、雌雄を調べ、客に見せてはポイと平たい箱に放る。
彼の左側には荷主、右側には商品を箱詰めする係が並ぶ。
荷主の希望価格で買い手が付かなければ値段が下がってゆき、下がり過ぎると荷主がストップをかける(売れ残りは荷主が持ち帰る)。

「ピーター」には4,000円の値が付き、特に空気穴もない小さな長方形の箱に再びポイと入れられ、ガラガラと金属レールの上を押されていった。
こうして商品は次々に押し流されてきて、買い手の前に披露され、値が付けられ、箱詰めされてはトラックの荷台に何段にも積み上げられて、どこかの店へと運ばれてゆく。
一連の作業が呆気にとられるほど忙しなく、手際よく、進んでいった。

小さな生き物たちは、粗雑に扱われる。
アヒルもアイガモもヒナがペアで900円。
人前にポイと放りだされると産毛に覆われた首を伸ばし、丸い目で周囲を見回していた。

ここの参加者が忘れきっていても、幼い命たちは確かに生きていて、そこで恐怖を感じて震えている。
たくさんのヒナやハムスターの子どもが両手でがさっと持ちあげられ、指の間から落ちそうになっても、気にとめる人などいない。
そこに参加している人々が気にするのは、次に流れてくる商品と値段だけだ。

単価が低い生き物は、ひとつの箱に10匹も20匹もごっそり入っている。
セキセイインコが600円。
ジャンガリアン・ハムスターが220円。
各地での繁殖ぶりが問題視されるミドリガメも箱からザザーッと出され、一匹110円で売られていた。

その様子を眺めながら、缶コーヒーを飲んでいる人がいる。
コンビニのおむすびをほおばる人がいる。 

徐々に価格の高い商品が流れるころになると、いつの間にか客の数が増えていた。
アカクサインコのペアは4万円。
4万円のポットベリー(ミニブタ)が、ケースから出された途端にギャーと大声で鳴きながら必死に暴れた。

「人に慣れてるの?」と質問が飛ぶ。
「慣れてるよ!」。
慣れてなどいるものか。

子豚をつかむ男性も、会場も、笑った。
鳴こうがわめこうが、どんな抵抗をしようが、ただガラガラとレールの上を運ばれるだけなのだ。

「次はサソリ! 何の種類か分かんない。自分で調べて! 1000円!」。
これが一時間半ほど続く最中にも、隣の部屋から子犬たちの叫びが聞こえる。

子犬と仔猫は一頭ずつ専用の箱に入ってレールに乗るので、ケージから箱に移されたのが怖いのだろう。
絞りだすような、嘆願するような声。
けれど私以外の誰にも、そんな声など聞こえはしない。

その後、犬猫市場が開催となる。
それまでの荷主も箱詰め係も全員が素手で、一度も消毒などしなかったのだが、ここで現れた白衣の男性はスプレーの液体で両手を消毒した。

犬猫の競りはレールの上にズラリと同じ形の箱が並ぶ、何とも異様な光景だ。
片面の空気穴から毛が見え隠れしていて、幾つかの箱がもぞもぞと微かに動く。
そして相変わらずの鳴き声が、この「商品」が生き物であると教えている。

前方のスクリーンに犬猫の種類、雄雌、毛色、血統書の有無、誕生日、欠点についての情報が映っている。
 
最初の箱からは、チンチラゴールデンの仔猫が出てきた。
白衣の男性は仔猫の両脇をつかみ、客に向かって高く掲げながら、右から左へとゆっくり見せた。

一往復すると、次は背中側を見せながら、また一往復。
買い手が付くまで、それを数回繰り返す。
仔猫は両目を見開き、口と肉球をいっぱいに広げていた。

5万円の希望価格に及ばず、3万4000円で落札されるまで一分とかからない。
この先は小鳥や昆虫と同じで、細く裂いた新聞紙と共に箱詰めのまま買い主のトラックへ。

 
市場の規制では、「小型犬の出荷は生後40日以上」としているが、それ以下の個体もあった。
シーズ、シュナウザー、パピヨン、人気のチワワも平均して3万円強で、ミニチュア・ピンシャーやトイマンチェスターテリアといった珍しい犬種で4~5万円程度といったところか。

この市場では荷主に対し、「ウィルス性疾患の疑いがある場合」は出荷できないとしている。
しかし感染症には潜伏期間があるし、目視だけで判断できない。
しかも、この生後40日前後というのは母乳に含まれる移行抗体が切れるころで、子犬がもっとも感染症に罹患しやすく移動に適さない時期である。
 
驚くのは、「両膝脱臼」「右膝蓋骨ゆるい。左膝脱臼」「ヘルニア」「これ以外の欠点が見つかっても一切返品不可」とあっても、健康な(と自己申告する)個体と価格が変わらない点である。

専門家ならともかく、一般消費者が見ただけで脱臼など分からないので構わないという考えだろうか。
新しい家族に迎えられてから症状が悪化し、手術が必要になったとしても、そこまで関知しないということか。

犬にはやたらと「脱臼」が多かったが、この日の荷主が約30で、出品された犬猫の数が百数十頭だったことから同じ血縁関係の劣性遺伝と考えられる。
それを承知で繁殖させること、売買を許すことを、新しい制度で禁止できるといいのだが。

またチワワと柴犬のミックス、チワワとポメラニアンのミックスが共に3万円弱と、希望価格より上回る。
純血種同士の雑種は人気で、店頭では純血種より高く販売されることも少なくない。これなら敢えて雑種をつくろうとする人もいるだろう。

 
箱の列は終わりがないのかと思うほど数珠繋ぎになっていて、まるでオートメーション化された工場の一部分を見ている錯覚に陥る。
しかし、ひとつの箱が開かれるたび、そこにあるのは小さな命だった。
白衣の男性に持ちあげられるのは、不安げな子犬と仔猫だった。

ほんの数時間前、親兄弟から引き離されたばかりの幼い生き物たちは、そのショックに必死に耐えていた。煌々と灯る蛍光灯の光の中、高く、ゆっくりと回されながら、自分を値踏みする人々の視線にさらされながら、恐怖と懸命に闘っていた。

今朝まで母親のお乳を吸っていたのであろう子犬の口元も、鼻先も肉球も、まだやわらかで愛らしいピンク色をしていた。
細いシッポが、小刻みに震えていた。

あるものは、その日の早朝に地方から空輸され、ここで競られた直後に陸送され、数日後には店頭に並ぶのだ。
そうした過酷な流通過程で命を落とす個体は数えきれず、誰にも知られず闇に消えるだけだ。

この市場は、週に一度開催されている。
各地の繁殖場では目を覆うような環境で純血種が交配させられ、天文学的な数の子犬と仔猫がこうしたペット市場へ集められ、日本の華やかなペットブームの根底を支えてきた。

ペットショップで無邪気な姿を見せる子犬や仔猫を見て、人は「かわいい」と喜ぶ。けれど本当は、とても残酷なのだ。そのことを私たちの社会は知らなさすぎる。
 
ヨーロッパにはペット動物の店頭での生体販売を禁止する法律を有する国があるが、たとえなくてもショップのケージに収められる幼い個体を見た人々が「かわいそうではないか」と声を上げ、やめさせる。
同じ光景を見て「かわいい」と感じるか、「かわいそう」か。

その違いは、いかに問題を理解できているかにかかる。
今、必要とされる意識レベルの底上げは、一人一人が身近で出来ることのひとつである。










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無題
Facebookの『犬と猫の殺処分0を目指す Hope to Life チームZERO』さん経由でこちらのブログを知りました。定時定点収集、ペット市場、あまりに悲しい現実に胸が詰まります。微力ですが自分のFBやTwitterに転載させてください。世間に広くこの現実を知ってもらい、一日も早くこんな悲しいことが日本からなくなることを願います。
Sちえ 2013/05/19(Sun)02:04:05 編集
無題
はじめまして。facebookのHope to Lifeさんのページからこちらに辿り着きました。最後の部分、深く共感致します。以前から思っていることですが、この動物を見て「かわいい」と覚える感覚は、精神的に幼い日本人特有のものなのではないか、と。「かわいい」と感ずる以前に、一つの生命としての認識が全く欠けているのではないかと思うのです。発端が違えばそこからの思考も当然変わって来るはず。私達一人一人の意識の向上が急務だと切に感じます。
たかはし 2013/05/19(Sun)02:22:32 編集
まんさく
はじめまして。
facebookでのシェアよりお邪魔しました。日本でも早く生体販売が廃れる風潮となりますことを切に願いたいです。
NONAME 2013/05/26(Sun)01:56:21 編集
どうして???
あまりの辛さに最後まで読めませんでした。
私が生まれる前からワンちゃんがいました。
姉や兄もそのワンちゃんに子守をしてもらっていたそうです。
言葉を話せないだけで、なんら変わらない家族の一員でした。
そんな家族が、今は4代目。
みんなもらわれてきた子たちです。
生まれてくれてありがとう!!
って、心から言える出会いをしてほしい。
そう願うばかりです。

売られている子たち、ごめんなさい!!
無分別な人間ばかりではないんです。ごめんなさい!!

ゆっぴー 2013/05/27(Mon)23:18:58 編集
無題
日々の動物愛護活動、お疲れ様です。
貴重な取材記録の再掲載、ありがとうございます。
私もTwitterやブログで微力ながら広めさせていただきます。
横浜roll 2013/06/24(Mon)04:03:23 編集
無題
日本では飼う資格のない人間が簡単に命を買っている。
買う側を取り締まるのは難しいのだから、売る側を厳しくする以外はなく、国がやろうとさえすれば、物事は進んでいくはず。
国を動かすには、渡辺さんのような方の声を広げていくしかないのですよね。
応援していますし、私も力ないながらもこういった事を広めていきたいと思っています。

全く関係ないことですが、「知らなさすぎる」という言葉遣いは間違いでは?「知らなすぎる」でいいと思います。食べれる、見れるといった「ら」抜き言葉から始まり、最近では必要ない「れ」や「さ」といった一文字を足してしまう誤った言葉遣いが横行しています。例えば「飲めれない(飲めないが正しい)」「話せれない(話せないが正しい)」など。
細かいようですが、言葉で伝える方にはこういった事も気をつけていただければ・・と思い書かせて頂きました。失礼しました。
はらだ 2014/03/16(Sun)01:12:14 編集
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