mako watanabe ***
like the ocean we share, we are one in the same ***
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2010/09/03 (Fri)
ニュース番組の終わりに流れる週間天気予報を見るたび、一週間先まで最高気温が30度を超え、熱帯夜を予告していて、がっくし。
これがもう一ヶ月以上も続いているのだから、みんな大変だ。
人が大変な暑さは、動物も苦しい。

今年は熱中症にかかるペットも多いようだが、熱射病で命を落とした畜産動物の数も増加したとのこと。
数字が出ているだけで、2008年の同時期に比べて乳用牛が36%増の959頭、豚は25%増で657頭、採卵鶏が2.4倍の13万6000羽、ブロイラーに至っては70%増で28万9000羽。

例年の夏に、このパーセンテージを差し引いた数が熱射病で死んでいるということ。
どれほどの過酷さだろう。
それなりの対策は取られているのだろうが、畜産動物が置かれる厳しい環境を想像させる数字だ。

「肉を食べるから、畜産動物について何も言えない」
「薬を飲むし、病院にもかかるので実験動物について意見を言えない」
こんなふうに考える人がいるけれど、そんなこと決してありません。
好むと好まざるとに係らず、私たちはあらゆる命の恩恵を受けて生かされています。
地球上から、きっと肉食はなくならない。
だからこそ、せめて畜産動物の最低限の福祉を整える義務があります。
そもそも食にする目的の動物を生産しているのだから、福祉云々さえエゴに聞こえる人は少なくないでしょう。
でもせめて、最低限の、ここから、しっかりと。

生きている間は快適に、そして移送やと蓄のときは不安や恐怖や痛みがないように。
5つの自由を。

どんなに小さないのちへも。
感謝を忘れることなく。

明日の午後は、チーム・プレイボゥさんによる「犬と猫と人間と」の上映会後にお話させていただきます。
病み上がりの水玉模様ですが、どうぞよろしく。
よい週末を。
これがもう一ヶ月以上も続いているのだから、みんな大変だ。
人が大変な暑さは、動物も苦しい。
今年は熱中症にかかるペットも多いようだが、熱射病で命を落とした畜産動物の数も増加したとのこと。
数字が出ているだけで、2008年の同時期に比べて乳用牛が36%増の959頭、豚は25%増で657頭、採卵鶏が2.4倍の13万6000羽、ブロイラーに至っては70%増で28万9000羽。
例年の夏に、このパーセンテージを差し引いた数が熱射病で死んでいるということ。
どれほどの過酷さだろう。
それなりの対策は取られているのだろうが、畜産動物が置かれる厳しい環境を想像させる数字だ。
「肉を食べるから、畜産動物について何も言えない」
「薬を飲むし、病院にもかかるので実験動物について意見を言えない」
こんなふうに考える人がいるけれど、そんなこと決してありません。
好むと好まざるとに係らず、私たちはあらゆる命の恩恵を受けて生かされています。
地球上から、きっと肉食はなくならない。
だからこそ、せめて畜産動物の最低限の福祉を整える義務があります。
そもそも食にする目的の動物を生産しているのだから、福祉云々さえエゴに聞こえる人は少なくないでしょう。
でもせめて、最低限の、ここから、しっかりと。
生きている間は快適に、そして移送やと蓄のときは不安や恐怖や痛みがないように。
5つの自由を。
どんなに小さないのちへも。
感謝を忘れることなく。

明日の午後は、チーム・プレイボゥさんによる「犬と猫と人間と」の上映会後にお話させていただきます。
病み上がりの水玉模様ですが、どうぞよろしく。
よい週末を。
2010/07/24 (Sat)
連日の猛暑。
人もだけど、動物たちだってつらいよね。
スズメや、家のない猫や……

それから、家があっても炎天下の外につながれている犬や……
北国出身なのに、熱帯と化した日本の動物園の檻に囲われるシロクマや……

人の保護責任下にある愛玩動物と展示動物。
彼らは、私たちが人間社会に連れてきて、私たちの都合で飼育や管理する生き物だ。
ペットボトルを作った人たちは、そのリサイクルや廃棄処理の方法にまで責任がある。
ペットという生き物をつくった私たちには、病気になったり、高齢になったり、ペットショップで売れ残ったり、飼えないからと捨てられたりした者たちの最期まで責任があるはず。

この時期は人もペットも、熱中症に気をつけてくださいね。
留守番させるときはエアコンを忘れずに。
犬の散歩は気温が上がる前の早朝か、陽が落ちてから数時間後の路面が冷えてから。
手のひらで道路をさわって、熱くないかたしかめましょう。
「これくらい平気」と私たちが感じても、人が体感する温度と、犬のそれは違います。
気温が30度なら、地面から10〜20センチのところに顔がある小型犬は40度以上に熱した空気を呼吸するのです。

……このブログを読んでくださる方たちには、釈迦に説法だわね。
問題は、な〜んも考えず、今日みたいな日にも昼間から犬に洋服着させて歩いてるような飼い主だ!
どうしてくれよう……
人もだけど、動物たちだってつらいよね。
スズメや、家のない猫や……
それから、家があっても炎天下の外につながれている犬や……
北国出身なのに、熱帯と化した日本の動物園の檻に囲われるシロクマや……
人の保護責任下にある愛玩動物と展示動物。
彼らは、私たちが人間社会に連れてきて、私たちの都合で飼育や管理する生き物だ。
ペットボトルを作った人たちは、そのリサイクルや廃棄処理の方法にまで責任がある。
ペットという生き物をつくった私たちには、病気になったり、高齢になったり、ペットショップで売れ残ったり、飼えないからと捨てられたりした者たちの最期まで責任があるはず。
この時期は人もペットも、熱中症に気をつけてくださいね。
留守番させるときはエアコンを忘れずに。
犬の散歩は気温が上がる前の早朝か、陽が落ちてから数時間後の路面が冷えてから。
手のひらで道路をさわって、熱くないかたしかめましょう。
「これくらい平気」と私たちが感じても、人が体感する温度と、犬のそれは違います。
気温が30度なら、地面から10〜20センチのところに顔がある小型犬は40度以上に熱した空気を呼吸するのです。
……このブログを読んでくださる方たちには、釈迦に説法だわね。
問題は、な〜んも考えず、今日みたいな日にも昼間から犬に洋服着させて歩いてるような飼い主だ!
どうしてくれよう……
2010/07/20 (Tue)
スーパーモデルでママの田辺あゆみちゃんのご友人、根元きこさんのカフェcoyaにて、28日(水)にお話させていただきます。
場所は逗子。
お近くの方、いらしてくださいね。
同じような機会が来月から秋にかけていくつかあり、今回は少し多めに写真を見ていただこうと思います。
……で、写真選び。
先週あたりから、やろうやろう、やらなくちゃと思いつつ、例によって先延ばしにしていて……。
いよいよ今日、猛暑の午後。
打ち合わせをひとつ済ませて、買い物を済ませて、夕飯の支度をして、後片付けをして……
心を決め、DVDを開いた。
一年前のちょうど今ごろ、山口美智子ちゃんと一緒に向かった山奥のセンターの写真。
彼女はプロのカメラマンではないのに、私の心配を余所に、過酷な撮影をこなしてくれた。
希望を伝えると、どんどん前に出てシャッターを押した。
首にかけた白いタオルで、流れる汗と涙を拭きながら。
東京に戻ると、データを全部渡してくれた。
「あの子たちが撮らせてくれたものだから、自由に使って」と。
全部、大切な写真。
だから、一枚ずつ見るのに時間がかる。
選ぶなんて、もっと大変。
その中のほんの一部ですが、見てやってください。
お願いします。
定点定時回収に持ち込まれた子犬。

兄妹かな……左の犬はとても怖がりだった。
最期の瞬間まで一緒でした。

幼い犬と猫たちも、たくさん持ち込まれます。
親に生涯一度の不妊去勢手術さえ受けさせてくれれば、こんな不幸はなかった。

どのセンターにも、必ずいる老いた犬。
この状態まで放置した挙げ句に遺棄する神経を疑います。

簡易処分機



殺処分を行なう職員たちは、ひとつでも多くの命を救いたいと努力しています。
譲渡対象の犬たちをケアし、センターの犬や猫を家族に迎えている人も少なくありませ。

人から捨てられた犬が、ここで救われ、手をかけてもらい、新しい家族との出会いを待っています。
ごく一握りの、幸運な犬たち。
彼らが幸せな一生をまっとうできるよう、強く祈らずにいられません。


この犬たちの後ろには、救われなかった幾多の命がいます。
そのことを、どうか忘れないでやってください。
写真 山口美智子
場所は逗子。
お近くの方、いらしてくださいね。
同じような機会が来月から秋にかけていくつかあり、今回は少し多めに写真を見ていただこうと思います。
……で、写真選び。
先週あたりから、やろうやろう、やらなくちゃと思いつつ、例によって先延ばしにしていて……。
いよいよ今日、猛暑の午後。
打ち合わせをひとつ済ませて、買い物を済ませて、夕飯の支度をして、後片付けをして……
心を決め、DVDを開いた。
一年前のちょうど今ごろ、山口美智子ちゃんと一緒に向かった山奥のセンターの写真。
彼女はプロのカメラマンではないのに、私の心配を余所に、過酷な撮影をこなしてくれた。
希望を伝えると、どんどん前に出てシャッターを押した。
首にかけた白いタオルで、流れる汗と涙を拭きながら。
東京に戻ると、データを全部渡してくれた。
「あの子たちが撮らせてくれたものだから、自由に使って」と。
全部、大切な写真。
だから、一枚ずつ見るのに時間がかる。
選ぶなんて、もっと大変。
その中のほんの一部ですが、見てやってください。
お願いします。
定点定時回収に持ち込まれた子犬。
兄妹かな……左の犬はとても怖がりだった。
最期の瞬間まで一緒でした。
幼い犬と猫たちも、たくさん持ち込まれます。
親に生涯一度の不妊去勢手術さえ受けさせてくれれば、こんな不幸はなかった。
どのセンターにも、必ずいる老いた犬。
この状態まで放置した挙げ句に遺棄する神経を疑います。
簡易処分機
殺処分を行なう職員たちは、ひとつでも多くの命を救いたいと努力しています。
譲渡対象の犬たちをケアし、センターの犬や猫を家族に迎えている人も少なくありませ。
人から捨てられた犬が、ここで救われ、手をかけてもらい、新しい家族との出会いを待っています。
ごく一握りの、幸運な犬たち。
彼らが幸せな一生をまっとうできるよう、強く祈らずにいられません。
この犬たちの後ろには、救われなかった幾多の命がいます。
そのことを、どうか忘れないでやってください。
写真 山口美智子
2010/07/04 (Sun)
版元さんから転送されてきたピンク色の封筒は、愛知県に住む読者の方からのもの。
シオリちゃんは11歳の小学生で『犬と、いのち』を読んでくれたとのこと。
今までで一番若い読者です。
よく読んでくれたな、お母様が勧めてくださったのかな。
自分は救う側になりたいと、この年代から思うことはとても強いと思う。
シオリちゃんはきっと、弱い立場にある人たちに優しい、思い遣りある大人になる。
今現在、目の前にある不幸をなくすための努力は必要。
でも明日の、そして未来の不幸をなくすため、子どもたちへの命の教育(=死の教育)が大事。
私がずっと携わってきたのは、体裁は犬や猫の問題だけれど、実は人のことであり、心のことであり、命のことだ。
人に依存せずに生きられない社会的弱者であるペットにまつわる事柄は、命の教育に適していると思う。
2010/07/01 (Thu)
はやぶさの帰還、大相撲の不祥事、参院選、そしてワールドカップ日本代表の活躍……
毎日のニュースは目まぐるしくて、そのときどきには心を占めていた出来事も、すぐ過去になる。
その間も、口蹄疫による殺処分は日々着々と行われてきた。
昨日の3,393頭を終えた殺処分総数は276,049頭。
(今日現在、東国原知事のブログより)
そしてようやく非常事態宣言の一部が解除された。
これ以上の患畜と疑似患畜がでませんように。
現場職員、獣医師、畜産業に携わる方たちのご苦労と心痛の中、大雨と熱さが追い討ちをかけたことと思う。
その場のむせ返る空気、におい、慌ただしさ、人の声、動物たちの声を思う。

玄関チャイムが鳴り、お中元が届いた。
箱を開けると、真空パックされたチャーシューは飴色で、クール便だからひんやり冷たい。
これが生き物だったなんて想像しにくい。
実感なんて、さらに難しい。
今回の件は、人々が食になる生き物たちのことを考えるきっかけになったろうか。
私たちは好むと好まざるとに係らず、多くの命の犠牲の上に生かされている。
「薬を飲むから実験動物について言えない」とか「菜食主義者じゃないから、意見を述べる資格はない」とは決して考えないでほしい。
命の恩恵に預かる一人として、まずは向き合うことを躊躇ってはいけない。
人の福祉と動物の福祉が両立する社会になるには、そこからのスタートなのだから。
何事も関心を示すことから。
11日は投票に行きましょうね。

毎日のニュースは目まぐるしくて、そのときどきには心を占めていた出来事も、すぐ過去になる。
その間も、口蹄疫による殺処分は日々着々と行われてきた。
昨日の3,393頭を終えた殺処分総数は276,049頭。
(今日現在、東国原知事のブログより)
そしてようやく非常事態宣言の一部が解除された。
これ以上の患畜と疑似患畜がでませんように。
現場職員、獣医師、畜産業に携わる方たちのご苦労と心痛の中、大雨と熱さが追い討ちをかけたことと思う。
その場のむせ返る空気、におい、慌ただしさ、人の声、動物たちの声を思う。
玄関チャイムが鳴り、お中元が届いた。
箱を開けると、真空パックされたチャーシューは飴色で、クール便だからひんやり冷たい。
これが生き物だったなんて想像しにくい。
実感なんて、さらに難しい。
今回の件は、人々が食になる生き物たちのことを考えるきっかけになったろうか。
私たちは好むと好まざるとに係らず、多くの命の犠牲の上に生かされている。
「薬を飲むから実験動物について言えない」とか「菜食主義者じゃないから、意見を述べる資格はない」とは決して考えないでほしい。
命の恩恵に預かる一人として、まずは向き合うことを躊躇ってはいけない。
人の福祉と動物の福祉が両立する社会になるには、そこからのスタートなのだから。
何事も関心を示すことから。
11日は投票に行きましょうね。
2010/06/28 (Mon)
動物行動学というものを知ったのは10年ほど前になるけれど、私にとっては「犬語入門」だ。
先日のセミナーのスピーカーは北里大学動物資源科学科・動物行動学研究室の入交眞巳先生。
2日とも、とても興味深く、おもしろく、勉強になった。
それにしても行動学の先生や、その理論をベースにしたしつけインストラクターたちは、どうしてこう立て板に水の喋りをするのか?
あの人たち、絶対にえら呼吸よ。
ひところ、よく言われたアルファーシンドロームは今や完全否定されている。
犬の祖先であるオオカミは群れで暮らすから、犬にとって家族は群れであり、人はリーダーにならねばならず、順位が下になるから攻撃されるという、あれだ。

新しい理解は、こう。
犬は人を異種と認識していて、犬が人に対するコミュニケーションと犬に対するコミュニケーションは違う。
犬が人を攻撃するのは、ほとんどが恐怖からと、そこから学習した攻撃。
専門家から見ると、犬はきちんと「怖い」というシグナルを発している。
それに人が気づかずにいると、しかたなく攻撃に転じることがある。
そのとき、その「恐怖の対象」がなくなったり、自分が逃れられたりといった「いいこと」が起きれば、それが強化される。
犬には優位行動(自信のある行動)と劣位行動(自信のない行動)があるが、ふたつが同時に、あるいは交互で現れることもあり、はっきりしない行動が見られることのほうが多い。
社会化期に犬語を学ぶチャンスを逸し、問題行動に発展すると葛藤やフラストレーションを起し、それが転化して人への攻撃に至りやすい。
犬に比べて、猫の行動はまだ分からない部分が多いとのこと。
ただ、単独行動が好きで、社会性のない動物のように言われがちだけど、それは違うようだ。
彼らが互いに舐め合うのは首から上で、それは自分で舐められないからだし、体をすり合ったり、近くにいることが多い。

どちらも単純な動物でなく、人間の行動を見ながら自分たちの行動を変えている。
吠えたり、咬んだり、といった困った行動も、実は私たちの対応のまずさが悪化原因の場合が多い。
それはつまり「知らないから」。
犬や猫を「家族」と呼ぶなら、勉強しましょう!
トイレの教え方とか、行動学に基づいた方法など実践的な内容も多かった。
分離不安症、全般性不安症、雷恐怖症といった不安障害の兆候、鑑別診断と治療についてなど、神経の作用から治療薬の説明まであった。
そうです、獣医大生や動物看護師向けのセミナーなのですから。
犬や猫の行動(言葉)を学ぶことは、コミュニケーションを深めることにもなる。
それは絆が強まることだし、利用することでしつけ(トイレ問題なども含めて)はぐんと楽になり、互いに快適に暮らせるはず。
行動の問題が理由で虐待を受けたり、果ては捨てられたりする者が減らせるはず。
そう考えると、行動学は動物福祉だ。
実験動物や畜産動物たちの現場にも活かしてほしい。
週末の2日間、しかも午前中から夕方までびっちりのレクチャーに、全国から学生が集まっていたのは、とても嬉しい光景だった。
学校の授業以外に、こうして自発的に学ぼうとする彼らは、きっと動物とその家族に親身に寄り添う獣医師になり、動物看護師になってくれる。
それは人と動物の幸福が増えることだから。
先日のセミナーのスピーカーは北里大学動物資源科学科・動物行動学研究室の入交眞巳先生。
2日とも、とても興味深く、おもしろく、勉強になった。
それにしても行動学の先生や、その理論をベースにしたしつけインストラクターたちは、どうしてこう立て板に水の喋りをするのか?
あの人たち、絶対にえら呼吸よ。
ひところ、よく言われたアルファーシンドロームは今や完全否定されている。
犬の祖先であるオオカミは群れで暮らすから、犬にとって家族は群れであり、人はリーダーにならねばならず、順位が下になるから攻撃されるという、あれだ。
新しい理解は、こう。
犬は人を異種と認識していて、犬が人に対するコミュニケーションと犬に対するコミュニケーションは違う。
犬が人を攻撃するのは、ほとんどが恐怖からと、そこから学習した攻撃。
専門家から見ると、犬はきちんと「怖い」というシグナルを発している。
それに人が気づかずにいると、しかたなく攻撃に転じることがある。
そのとき、その「恐怖の対象」がなくなったり、自分が逃れられたりといった「いいこと」が起きれば、それが強化される。
犬には優位行動(自信のある行動)と劣位行動(自信のない行動)があるが、ふたつが同時に、あるいは交互で現れることもあり、はっきりしない行動が見られることのほうが多い。
社会化期に犬語を学ぶチャンスを逸し、問題行動に発展すると葛藤やフラストレーションを起し、それが転化して人への攻撃に至りやすい。
犬に比べて、猫の行動はまだ分からない部分が多いとのこと。
ただ、単独行動が好きで、社会性のない動物のように言われがちだけど、それは違うようだ。
彼らが互いに舐め合うのは首から上で、それは自分で舐められないからだし、体をすり合ったり、近くにいることが多い。
どちらも単純な動物でなく、人間の行動を見ながら自分たちの行動を変えている。
吠えたり、咬んだり、といった困った行動も、実は私たちの対応のまずさが悪化原因の場合が多い。
それはつまり「知らないから」。
犬や猫を「家族」と呼ぶなら、勉強しましょう!
トイレの教え方とか、行動学に基づいた方法など実践的な内容も多かった。
分離不安症、全般性不安症、雷恐怖症といった不安障害の兆候、鑑別診断と治療についてなど、神経の作用から治療薬の説明まであった。
そうです、獣医大生や動物看護師向けのセミナーなのですから。
犬や猫の行動(言葉)を学ぶことは、コミュニケーションを深めることにもなる。
それは絆が強まることだし、利用することでしつけ(トイレ問題なども含めて)はぐんと楽になり、互いに快適に暮らせるはず。
行動の問題が理由で虐待を受けたり、果ては捨てられたりする者が減らせるはず。
そう考えると、行動学は動物福祉だ。
実験動物や畜産動物たちの現場にも活かしてほしい。
週末の2日間、しかも午前中から夕方までびっちりのレクチャーに、全国から学生が集まっていたのは、とても嬉しい光景だった。
学校の授業以外に、こうして自発的に学ぼうとする彼らは、きっと動物とその家族に親身に寄り添う獣医師になり、動物看護師になってくれる。
それは人と動物の幸福が増えることだから。
2010/06/22 (Tue)
梅雨と夏が混ざったような一日であった。
私は冷房に弱いから、これからの季節は大判ストールだのカーディガンだのを持って出かけなくちゃならない。
だから大荷物……
ただでさえ物を持ち歩くのが嫌いで、普段からハンドバックすら極力小さいっていうのに。
プラス、日傘なんてこともあるし。

さて先週末のセミナーの続きは来週以降と書きながら、何でしょう今日のタイトルは?
なぜかというと、日本にもあったから。
昨年、環境省発行の資料「子犬と子猫の適正譲渡ガイド」はダウンロードもできるようになっています。
センター向けの構成と内容になっているものの、多頭を飼育する方にはヒントになることも多々あり。
たとえば環境エンリッチメントだって、100円ショップにあるもので整えられる!
なるほど〜

作成したのは、人気しつけインストラクター矢崎潤さんと羽金道代さんでした。
さすが。

先週の動物愛護部会の議事要旨が公開されましたので、こちらもどうぞ。
私は冷房に弱いから、これからの季節は大判ストールだのカーディガンだのを持って出かけなくちゃならない。
だから大荷物……
ただでさえ物を持ち歩くのが嫌いで、普段からハンドバックすら極力小さいっていうのに。
プラス、日傘なんてこともあるし。
さて先週末のセミナーの続きは来週以降と書きながら、何でしょう今日のタイトルは?
なぜかというと、日本にもあったから。
昨年、環境省発行の資料「子犬と子猫の適正譲渡ガイド」はダウンロードもできるようになっています。
センター向けの構成と内容になっているものの、多頭を飼育する方にはヒントになることも多々あり。
たとえば環境エンリッチメントだって、100円ショップにあるもので整えられる!
なるほど〜
作成したのは、人気しつけインストラクター矢崎潤さんと羽金道代さんでした。
さすが。
先週の動物愛護部会の議事要旨が公開されましたので、こちらもどうぞ。
2010/06/21 (Mon)
昨日のセミナーはいろいろ貴重な情報が詰まっていた。
行動学は進歩していて、人にとってもっとも身近な動物である犬と猫たちの感情や、行動に隠された意味を知ることができるのは嬉しい。
一方……
虐待や、遺棄や、ホーダーや、パピーミルや、闘犬や……
苦しむ生き物たちがいるのは、どこも変らない。
それらに立ち向かう人たちがいることは、救いだとしても。
長時間の講義の中で、胸に深く残った箇所。
それは、犬が受けるストレスについての説明に引用された実験の内容だった。
「動物福祉の観点から、今はこうした実験はできないでしょうが」という前置きがあったので、恐らくずっと以前に行われたものなのだろう。

ストレスとは、感情の痛みであり、苦痛である。
身体的因子と心理的因子、どちらも同じ視床下部下垂体軸というところを通過して生理的ストレスを反応を引き起こすが、感情の痛みは身体的痛みよりも大きい。
そのことが、子犬と、子犬が「社会的愛着のある人」とを使った実験で証明されたそう。
「社会的愛着のある人」とは、子犬の世話をする飼育係らしい。
その人のところへ行くには、子犬は電気グリッド(恐らく電流が流れるもの)を通らなくてはならない。
それは明らかに身体的痛みを伴う。
けれど、それがわかっていても、
「子犬はその人のところに戻りたいために、ずっと電気ショックを受けながらグリッドを通った」
<感情の痛みは、身体的痛みよりも大きい>
痛いと知っていても、その人のもとへ行くことを選ぶ。
一緒にいたいと願う。
電気ショックの痛みより、近くにいられない痛みのほうが耐え難い。
こういう生き物を大量生産、大量消費、大量放棄している社会。
そのことを忘れてはいけない。
変えることができるのは、その一員である私たちなのだということと共に。

行動学は進歩していて、人にとってもっとも身近な動物である犬と猫たちの感情や、行動に隠された意味を知ることができるのは嬉しい。
一方……
虐待や、遺棄や、ホーダーや、パピーミルや、闘犬や……
苦しむ生き物たちがいるのは、どこも変らない。
それらに立ち向かう人たちがいることは、救いだとしても。
長時間の講義の中で、胸に深く残った箇所。
それは、犬が受けるストレスについての説明に引用された実験の内容だった。
「動物福祉の観点から、今はこうした実験はできないでしょうが」という前置きがあったので、恐らくずっと以前に行われたものなのだろう。
ストレスとは、感情の痛みであり、苦痛である。
身体的因子と心理的因子、どちらも同じ視床下部下垂体軸というところを通過して生理的ストレスを反応を引き起こすが、感情の痛みは身体的痛みよりも大きい。
そのことが、子犬と、子犬が「社会的愛着のある人」とを使った実験で証明されたそう。
「社会的愛着のある人」とは、子犬の世話をする飼育係らしい。
その人のところへ行くには、子犬は電気グリッド(恐らく電流が流れるもの)を通らなくてはならない。
それは明らかに身体的痛みを伴う。
けれど、それがわかっていても、
「子犬はその人のところに戻りたいために、ずっと電気ショックを受けながらグリッドを通った」
<感情の痛みは、身体的痛みよりも大きい>
痛いと知っていても、その人のもとへ行くことを選ぶ。
一緒にいたいと願う。
電気ショックの痛みより、近くにいられない痛みのほうが耐え難い。
こういう生き物を大量生産、大量消費、大量放棄している社会。
そのことを忘れてはいけない。
変えることができるのは、その一員である私たちなのだということと共に。
2010/06/20 (Sun)
つい先日「アメリカではこういうものがあるらしい」と書いたしばらくあとに、まさにその名を冠したセミナーがあるというお知らせを水越美奈先生から頂戴した。
なんという偶然。
<シェルターメディスン〜より良い譲渡に向けて ーシェルターにおける獣医学的管理と行動学ー>
どうやら現役獣医大生、獣医師や自治体職員向けの内容らしい。
それに両日とも朝の9時、10時から夕方までのばっちり長丁場で、だいじょうぶなのかワタシ?
……と、不安を抱えつつ向かった先は、武蔵境にある日本獣医生命科学大学。
大抵の獣医大学は町の中心部から離れたところにあり、さらに最寄りの駅から遠いのに、この大学は駅から5分という立地の良さ。
周囲にはお店がたくさんあるし、水越先生や矢崎先生がいるし、学生には人気だろうな。

さて、最初のスピーカーはアメリカのカリフォルニア州立大学デイビス校教員の田中亜紀先生。
講演タイトルは「シェルターメディスン:伴侶動物の群管理 ー新しい獣医療の挑戦」。
シェルターメディスンとは犬や猫を多頭飼育する場合の獣医療、つまり伴侶動物の群管理と定義され、アメリカでもできたばかりの分野だそう。
群管理は当然ながら個体の管理とは異なるわけで、感染症や伝染性疾患が広まらないよう群全体を守るためベストの方法を選択せねばならない。
収容されてストレスフルになった動物が見せる問題行動への対処や、環境エンリッチメントも、咬傷事故を防ぎ、公衆衛生を管理して市民の安全を守るのもシェルターメディスンだ。
捨てられた動物に生きるチャンスを与え、人と動物の絆をサポートする総合医療といえる。
シェルターの目標を定め、群の状態を把握し、成果測定(=診断項目)を出して問題点を探す。
より多くを救い、譲渡までの時間を短くするための飼育管理、清掃と消毒、ワクチン接種、栄養管理、動物たちが感じるストレスや、それを緩和するためのエンリッチメントなどなど。
様々な要素を全体的に見た総合解析と、群の治療計画。

それらすべてにおいて、一頭でなく群れ(シェルターにいる動物)を優先して考える。
「かわいそう」といった感情ではなく。
でも、そもそもペットを遺棄させなければいいのだ。
そして遺棄される理由は犬と猫どちらの場合も行動の問題が上位を占める。
そこで行動学も加わってくるわけだ。
飼い主が動物の行動についてちょっと知るだけで、それだけでペットは捨てられずに済むことがある。
……ここまで書いて、はたと気づいた。
このセミナーは今週末に大阪でも開かれる予定だから、私のレポートはそのあとにしようかな。
北里大学獣医学部講師の入交眞巳先生による「犬と猫の行動学」は来週に!
行動学は、やはり面白い。
子どものころからの夢である「犬語を話す」に近づいている気がして……
なんという偶然。
<シェルターメディスン〜より良い譲渡に向けて ーシェルターにおける獣医学的管理と行動学ー>
どうやら現役獣医大生、獣医師や自治体職員向けの内容らしい。
それに両日とも朝の9時、10時から夕方までのばっちり長丁場で、だいじょうぶなのかワタシ?
……と、不安を抱えつつ向かった先は、武蔵境にある日本獣医生命科学大学。
大抵の獣医大学は町の中心部から離れたところにあり、さらに最寄りの駅から遠いのに、この大学は駅から5分という立地の良さ。
周囲にはお店がたくさんあるし、水越先生や矢崎先生がいるし、学生には人気だろうな。
さて、最初のスピーカーはアメリカのカリフォルニア州立大学デイビス校教員の田中亜紀先生。
講演タイトルは「シェルターメディスン:伴侶動物の群管理 ー新しい獣医療の挑戦」。
シェルターメディスンとは犬や猫を多頭飼育する場合の獣医療、つまり伴侶動物の群管理と定義され、アメリカでもできたばかりの分野だそう。
群管理は当然ながら個体の管理とは異なるわけで、感染症や伝染性疾患が広まらないよう群全体を守るためベストの方法を選択せねばならない。
収容されてストレスフルになった動物が見せる問題行動への対処や、環境エンリッチメントも、咬傷事故を防ぎ、公衆衛生を管理して市民の安全を守るのもシェルターメディスンだ。
捨てられた動物に生きるチャンスを与え、人と動物の絆をサポートする総合医療といえる。
シェルターの目標を定め、群の状態を把握し、成果測定(=診断項目)を出して問題点を探す。
より多くを救い、譲渡までの時間を短くするための飼育管理、清掃と消毒、ワクチン接種、栄養管理、動物たちが感じるストレスや、それを緩和するためのエンリッチメントなどなど。
様々な要素を全体的に見た総合解析と、群の治療計画。
それらすべてにおいて、一頭でなく群れ(シェルターにいる動物)を優先して考える。
「かわいそう」といった感情ではなく。
でも、そもそもペットを遺棄させなければいいのだ。
そして遺棄される理由は犬と猫どちらの場合も行動の問題が上位を占める。
そこで行動学も加わってくるわけだ。
飼い主が動物の行動についてちょっと知るだけで、それだけでペットは捨てられずに済むことがある。
……ここまで書いて、はたと気づいた。
このセミナーは今週末に大阪でも開かれる予定だから、私のレポートはそのあとにしようかな。
北里大学獣医学部講師の入交眞巳先生による「犬と猫の行動学」は来週に!
行動学は、やはり面白い。
子どものころからの夢である「犬語を話す」に近づいている気がして……
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