mako watanabe ***
like the ocean we share, we are one in the same ***
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ゆう子さんと会うのは、いつぶりだっけ?
彼女が大阪のシンポジウムに出席したあと成田で会ったのは、昨年11月だったかな。
半年ぶりだけど、いつもメールしてるし最近はたまにスカイプで顔も見るので、あまり久しぶりの気はしない。
通信の発達って、すごい事だなとつくづく思う。
だって一昔前は手紙か電話しか手段はなくて、国際電話をかけるのはとても贅沢だったもの。
それが今は、ネットさえつながれば世界中と通信できる。
便利な反面、行間の部分(手紙が先方に到着するまで、読んだかなと想像する間、返事が届くまで)がなくなったのは、ちょっぴり残念ではあるかも。
書きたいな、手紙……
もとい、昨日のお昼にゆう子さんと、担当編集者のヨシコさんと駅で待ち合わせ、3人で手打ちうどんを食す。
ホントなら、その時間は浅草観光ツアーの最中のはずであった。
ところが前夜、獣医大生のころから知っている若い獣医師から依頼されて、ゆう子さんは早期不妊去勢手術のデモをすることになった。
ロスから帰国した翌朝、いきなり手術なんてね。
それを受けるのが彼女です。
というわけで、私たちも同行することに。
不妊去勢手術を見学するのは二度目だ。
血に弱いヨシコさんだが、雄猫の手術は短時間なのと、出血がほとんどないのとで、ちゃんと直視できていた。
麻酔をかけ、排泄させ、患部を剃り、消毒……といった準備を除けば、雄猫の手術時間は正味5分程度だろうか。
ゆう子さんの指先は流れるようにスムースで、あっという間に3匹終了。
4匹目の牝は、手術代の脇でオブザーブ。
その間、私の足元にあったケージで動く気配がするので見たら、つい先ほど手術した仔猫が目覚めた。
生後9週齢ほどだという。
麻酔が効いているうち地域猫の印である耳先カットされ、手術後にノミ取りスプレーをしてもらった。
あどけない仕草を見ていると、熱いものが込み上げる。
この仔は家庭に恵まれない可能性のほうが高いのだろう。
元いた場所にリリースされ、地域猫として飢えることはないかもしれない。
でも、雷の日も灼熱の日も、どこかでしのいで、過酷な何年かを生き延びるのだ。
ふかふかのベッドも、喉元を撫でてくれる人もいないのだ。
こういう猫を殖やしてはいけない。
こういう不幸を増やしてはいけない。
そのために若い獣医師たちが日曜日の午前中から集まり、猫たちの不妊去勢手術を行なっている。
この日も部屋には順番待ちの猫、術後の猫が十数頭。
地域猫活動をする人々にとって、本当にありがたい集団だ。
彼らが頑張る先に、希望がないはずがない。
そのあとミグノンに向かい、FreePets ユーストリーム中継の準備。
しつけインストラクターの矢崎潤さんが現れ、獣医師の太田快作さんが現れ、打ち合わせもそこそこに、慌ただしく中継に突入。
あらかじめ組んでいたタイムテーブルは、なかったということに!
まずは坂本美雨さんによる朗読。
透き通る声がステキです。
そして、矢崎潤さんの「日本の動物行政の現状」。
私は頷き係として、隣に控えておりました。
彼は数年前から環境省の依頼を受けて、事業所向けの資料やDVD制作なども手がけているので、全国の状況に詳しい。
加えてレスキュー活動も良く知っているし、インストラクターとして培った経験と飼い主目線も備わっている。
さらに、バランス感覚に優れた人なので、安心して喋ってもらえる。
フェアな視点。
これは私自身が動物問題の取材をスタートしたときから、最も気をつけている点でもある。
矢崎さんは、いつものエラ呼吸で息継ぎなく喋り、あっという間に時間オーバー。
続く二本目の朗読は、niuさん。
それにしても同じ大和民族として、あのスラリとした肢体と顔の小ささは不思議でならない。
niuちゃんはなんと、拙著『犬と、いのち』の一部を読んでくださった。
自ら沖縄の収容施設に二度も足を運んでぽんちゃんを救った彼女。
朗読のあと、そのときの事も含めて語りながら涙が溢れ、会場からも鼻をすする音が……
そのとき私は心の中で、あの本の写真の犬たちに伝えてた。
君たちのことを知る人が、今日また何人も増えたよ。
君たちが寂しがって、苦しんで死んでいったことを、広めてもらえたよ。
君たちのことを思って、涙を流してくれているよ……
息絶えた体を抱いたときの、微かな感覚がよみがえってつらくなった。
すると隣で矢崎君にマッサージされるぽんちゃんの顔が目に入った。
うっとりして、ゆったりして、完全に身を任せている。
ぽんちゃん、生きててよかった。
ぽんちゃんがniuちゃんに会えてよかった。
矢崎君みたいな人が、長年がんばってくれてよかった。
快作君みたいな志高い青年が、獣医師になってくれてよかった。
彼らに出逢った頃から、いつも私は泣かされてばかり。
そして、パワーポイントを使った西山ゆう子獣医師のトーク。
同じ内容は二年ほど前のセミナーで聴いていたものの、ご本人に話していただくのはやはり格別だ。
アメリカが20年の歳月をかけて殺処分を減らしてきた経緯から、私たちが学べることは多いはず。
そのあとは、もりばやしみほさんによる「プチ・ボヌール紙芝居~小さな犬と3人の家族の物語」。
映画『犬と猫と人間と』『ネコを探して』の予告編。
予定時間を大幅に上回ってしまったのは、ひとえに私の責任でございます。
FreePets のみなさん、視聴くださったみなさん、ごめんなさい。
そして、どうもありがとうございました。
駅までの道のり、ゆう子さんと矢崎君、ヨシコさんと歩きながら話した。
つくづく不思議なのよと。
矢崎君からは「いつか西山先生を紹介してくださいね」と言われてた。
快作君からは「僕、矢崎さんに会いたいんですよ〜」と、言われてた。
「もちろん!」と答え、絶対にと思ったけれど、いつになることやらと思ってた。
だって3人とも、ものすごく忙しいし、ゆう子さんの住まいはロスだし。
それが、この一夜に叶ってしまった。
ありがとう。
雨の夜空につぶやいた。
この日の内容はアーカイブでご覧ください。
長いのでお時間許すときに。
*午前中に手術した仔猫を最初「6週齢」と書いていましたが「9週齢」の間違いでしたので修正しました。
ごめんなさい。
彼女が大阪のシンポジウムに出席したあと成田で会ったのは、昨年11月だったかな。
半年ぶりだけど、いつもメールしてるし最近はたまにスカイプで顔も見るので、あまり久しぶりの気はしない。
通信の発達って、すごい事だなとつくづく思う。
だって一昔前は手紙か電話しか手段はなくて、国際電話をかけるのはとても贅沢だったもの。
それが今は、ネットさえつながれば世界中と通信できる。
便利な反面、行間の部分(手紙が先方に到着するまで、読んだかなと想像する間、返事が届くまで)がなくなったのは、ちょっぴり残念ではあるかも。
書きたいな、手紙……
もとい、昨日のお昼にゆう子さんと、担当編集者のヨシコさんと駅で待ち合わせ、3人で手打ちうどんを食す。
ホントなら、その時間は浅草観光ツアーの最中のはずであった。
ところが前夜、獣医大生のころから知っている若い獣医師から依頼されて、ゆう子さんは早期不妊去勢手術のデモをすることになった。
ロスから帰国した翌朝、いきなり手術なんてね。
それを受けるのが彼女です。
というわけで、私たちも同行することに。
不妊去勢手術を見学するのは二度目だ。
血に弱いヨシコさんだが、雄猫の手術は短時間なのと、出血がほとんどないのとで、ちゃんと直視できていた。
麻酔をかけ、排泄させ、患部を剃り、消毒……といった準備を除けば、雄猫の手術時間は正味5分程度だろうか。
ゆう子さんの指先は流れるようにスムースで、あっという間に3匹終了。
4匹目の牝は、手術代の脇でオブザーブ。
その間、私の足元にあったケージで動く気配がするので見たら、つい先ほど手術した仔猫が目覚めた。
生後9週齢ほどだという。
麻酔が効いているうち地域猫の印である耳先カットされ、手術後にノミ取りスプレーをしてもらった。
あどけない仕草を見ていると、熱いものが込み上げる。
この仔は家庭に恵まれない可能性のほうが高いのだろう。
元いた場所にリリースされ、地域猫として飢えることはないかもしれない。
でも、雷の日も灼熱の日も、どこかでしのいで、過酷な何年かを生き延びるのだ。
ふかふかのベッドも、喉元を撫でてくれる人もいないのだ。
こういう猫を殖やしてはいけない。
こういう不幸を増やしてはいけない。
そのために若い獣医師たちが日曜日の午前中から集まり、猫たちの不妊去勢手術を行なっている。
この日も部屋には順番待ちの猫、術後の猫が十数頭。
地域猫活動をする人々にとって、本当にありがたい集団だ。
彼らが頑張る先に、希望がないはずがない。
そのあとミグノンに向かい、FreePets ユーストリーム中継の準備。
しつけインストラクターの矢崎潤さんが現れ、獣医師の太田快作さんが現れ、打ち合わせもそこそこに、慌ただしく中継に突入。
あらかじめ組んでいたタイムテーブルは、なかったということに!
まずは坂本美雨さんによる朗読。
透き通る声がステキです。
そして、矢崎潤さんの「日本の動物行政の現状」。
私は頷き係として、隣に控えておりました。
彼は数年前から環境省の依頼を受けて、事業所向けの資料やDVD制作なども手がけているので、全国の状況に詳しい。
加えてレスキュー活動も良く知っているし、インストラクターとして培った経験と飼い主目線も備わっている。
さらに、バランス感覚に優れた人なので、安心して喋ってもらえる。
フェアな視点。
これは私自身が動物問題の取材をスタートしたときから、最も気をつけている点でもある。
矢崎さんは、いつものエラ呼吸で息継ぎなく喋り、あっという間に時間オーバー。
続く二本目の朗読は、niuさん。
それにしても同じ大和民族として、あのスラリとした肢体と顔の小ささは不思議でならない。
niuちゃんはなんと、拙著『犬と、いのち』の一部を読んでくださった。
自ら沖縄の収容施設に二度も足を運んでぽんちゃんを救った彼女。
朗読のあと、そのときの事も含めて語りながら涙が溢れ、会場からも鼻をすする音が……
そのとき私は心の中で、あの本の写真の犬たちに伝えてた。
君たちのことを知る人が、今日また何人も増えたよ。
君たちが寂しがって、苦しんで死んでいったことを、広めてもらえたよ。
君たちのことを思って、涙を流してくれているよ……
息絶えた体を抱いたときの、微かな感覚がよみがえってつらくなった。
すると隣で矢崎君にマッサージされるぽんちゃんの顔が目に入った。
うっとりして、ゆったりして、完全に身を任せている。
ぽんちゃん、生きててよかった。
ぽんちゃんがniuちゃんに会えてよかった。
矢崎君みたいな人が、長年がんばってくれてよかった。
快作君みたいな志高い青年が、獣医師になってくれてよかった。
彼らに出逢った頃から、いつも私は泣かされてばかり。
そして、パワーポイントを使った西山ゆう子獣医師のトーク。
同じ内容は二年ほど前のセミナーで聴いていたものの、ご本人に話していただくのはやはり格別だ。
アメリカが20年の歳月をかけて殺処分を減らしてきた経緯から、私たちが学べることは多いはず。
そのあとは、もりばやしみほさんによる「プチ・ボヌール紙芝居~小さな犬と3人の家族の物語」。
映画『犬と猫と人間と』『ネコを探して』の予告編。
予定時間を大幅に上回ってしまったのは、ひとえに私の責任でございます。
FreePets のみなさん、視聴くださったみなさん、ごめんなさい。
そして、どうもありがとうございました。
駅までの道のり、ゆう子さんと矢崎君、ヨシコさんと歩きながら話した。
つくづく不思議なのよと。
矢崎君からは「いつか西山先生を紹介してくださいね」と言われてた。
快作君からは「僕、矢崎さんに会いたいんですよ〜」と、言われてた。
「もちろん!」と答え、絶対にと思ったけれど、いつになることやらと思ってた。
だって3人とも、ものすごく忙しいし、ゆう子さんの住まいはロスだし。
それが、この一夜に叶ってしまった。
ありがとう。
雨の夜空につぶやいた。
この日の内容はアーカイブでご覧ください。
長いのでお時間許すときに。
*午前中に手術した仔猫を最初「6週齢」と書いていましたが「9週齢」の間違いでしたので修正しました。
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