実験動物海外技術特集 No.6
アメリカ合衆国「1985年修正動物福祉法」(米連邦法典第7章2131条〜2157条) 1985年12月23日承認
ベルギー王国「動物保護法」(動物保護に関する1975年7月2日付法令)
スウェーデン王国「動物保護法」 1988年6月2.日公布
大韓民国「動物保護法」 1991年5月7日
フランス共和国「動物実験に関する政令」 1987年10月19日
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アメリカ合衆国「1985年修正動物福祉法」(米連邦法典第7章2131条〜2157条)
1985年12月23日承認
Animal Welfare Act,Amended 1985
第1条
(a)本条例は「動物福祉法」という呼称で言及することができる。
(b)米国議会の見解では,本条例の諸規定が適用される動物と活動は,州間もしくは外国との通商のいずれかが関与するもの,または,かかる通商もしくはその自由な流れに重大な影響を及ばすもので,本条例が定める動物および活動に関する規則は,かかる通商に過大な負担が及ぶことを防止し,かつ排除し,つぎの目的でかかる通商を有効に管理するうえで必要である。すなわち,
(1)研究施設での使用や展示目的または愛玩動物としての使用が意図されている動物に対する人道的な飼育と管理を確保する。
(2)通商上の輸送期間における動物に対する人道的な管理を確保する。
(3)被盗難動物の販売や使用の禁止によって,動物の所有者を動物の盗難から保護する。
さらに米国議会の見解では,運送業者,もしくは,動物を研究または実験目的あるいは展示目的に使用するか,愛玩動物として販売するため,または,かかる目的や用途のいずれかのために保有する人または団体による動物の輸送,購入,販売,収容,飼育,取扱いおよび管理を,本条例の規定により規制することはきわめて重要である。米国議会はさらに,つぎのように宣言する。
(1)研究や教育における動物の使用が,人と動物の両者を侵す疾病や傷害の治癒と治療に関する知識の進展に役立つことがある。
(2)目的によっては,伝統的な動物実験よりも動物を使用しない迅速,安価かつ正確な試験方法が開発中であり,今後も継続的に開発されるとともに,かかる試験方法が開発される機会はさらに存在する。
(3)動物実験の不必要な重複を排除もしくは最低限に抑える対策は,結果として連邦資金をより生産的な用途に振り向ける可能性をもたらす。
(4)実験動物の飼育と管理に関する一般市民の懸念に応えることに役立つ対策は,研究の継続的な進展を確保するために重要である。
(1976年4月22日付公法94-279によって修正され,番号が変更になった。)
第2条
本条例で使用されている用語の定義:
(a)「人」という用語には,すべての個人,パートナーシップ,企業,株式会社,法人,組合,企業合同,財産権その他の法的主体が含まれる。
(b)「長官」という用語は,米国農務省長官または彼の代理人であるアメリカ合衆国農務省職員のことをいう。 −
(c)「通商」という用語は,取引,交通,輸送もしくは以下の場合の他の通商のことをいう。
(1)ある州の一地点から州外の任意の地点との間,もしくは同一の州内の地点間であるが州外の点を経由する場合,またはアメリカ合衆国領土内のすべてやコロンビア特別区内で行なわれるも
の。
(2)上記(1)に掲げる取引,交通,輸送その他の通
商に影響するもの。
(b)「州」という用語は,アメリカ合衆国の州,コロンビア特別区,プエルトリコ,バージン諸島,グァム,アメリカン・サモアその他のアメリカ合衆国の領土のことをいう。
(e)「研究施設」という用語は,生きている動物を研究や試験または実験で使用する,もしくは使用を意図する(小中学校以外の)学校,研究所,団体あるいは人で,以下の事項が該当するものをいう。
(1)通商で生きている動物を購入もしくは輸送するもの。
または,
(2)研究,試験または実検を行なう目的で,アメリカ合衆国の省庁,出先機関もしくは仲介機関から,交付金,給付金,貸付金,請負契約の形で資金を受取るもの。ただし,長官は,免除が本条例の目的を損わないと判断する場合は,生きているイヌやネコを使用しない,または使用する意志のない学校,研究所,団体あるいは人を規則によって免除することができる。ただし,主要任務が生物学,医学上の研究または試験で,(長官の判断による)相当な数の生きている動物を使用する学校,研究所,団体または人はこの限りではない。
(f)「商人」という用語は,通商で代償または利益を得るために,以下の2項が該当する動物を輸送機関に配送するか,運送業者ではないが輸送する者,購入または販売する者,あるいは購入や販売の交渉を行なう者のことをいう。
(1)生命の有無には関わりなく,研究,教育,展示または愛玩用途のイヌその他の動物のすべて。
あるいは,
(2)狩猟,保安または育種用途のイヌ。ただし,この用語には以下の場合は含まれない。
(イ)研究施設,展示業者または商人に動物を販売する店以外の愛玩動物の小売店。あるいは,
(ロ)野獣,イヌまたはネコを販売しない,あるいは売買交渉をしない人で,その他の動物の販売からの総所得が年間500ドルを超えない者。
(g)「動物」という用語は,生死の有無を問わず,イヌ,ネコ,サル(ヒト以外の霊長類),モルモット,ハムスター,ウサギ,あるいは,その他の恒温動物で,長官が研究,試験,実験もしくは展示目的に,または愛玩動物として使用されているか,使用が意図されていると判断するものをいう。ただし,この用語には,研究目的には使用されないウマや,食糧や線維として使用されているか使用が意図されている家畜や家禽のような−(ただし,必ずしもこれらに限定されない)他の農場動物,あるいは,動物の栄養,育種,経営効率の改善,あるいは,食糧や線維の質の改善に使用されるか使用が意図されている家畜や家禽は含まれない。イヌについては,この用語は,狩猟,保安または育種目的で使用されるものを含むすべてのイヌを意味する。
(h)「展示業者」とは,通商で購入された動物か,通商に影響を及ばす,あるいは今後通商に影響を及ぼすことになる流通が意図されている動物を報酬のために(公開,非公開を問わず)一般市民に展示していると長官が判断するすべての人のことをいう。この用語には,営利目的で運営されているか否かには関わりなく,かかる動物を展示するカーニバルやサーカスと動物園が含まれるが,愛玩動物の小売店や,州や郡の品評会の後援団体や出品人,家畜共進会,ロデオ,純血種のイヌ,ネコの品評会,その他の長官が営農術や農業科学の進展を意図していると判断する見本市や展示会は除外される。
(i)「中間取扱人」という用語は,通商上の輸送に関連して動物を保護管理する業務に従事しているすべての人のことで,アメリカ合衆国や州もしくは地方政府の省庁,出先機関,あるいは仲介機関が含まれる(商人,研究施設,展示業者以外の人で,商人,研究施設,展示業者,競売運営人,運送業者の定義に外れるあらゆる人)。
(j)「運送業者」という用語は,航空路線,鉄道,陸上輸送,海上航路等の運営業者か,その他の運送業に従事している者か,料金を受取って動物を輸送する者のことをいう。
(k)「連邦機関」という用語は,米連邦法典第5章第105条の定義による執行機関のことであるが,研究施設に関連して言及されるときには,当該研究施設での動物の使用が関与する研究,実験もしくは試験の実行のために連邦給付金を得ている機関のことをいう。
(l)「動物の使用が関与する研究,実験もしくは試験の実施のための連邦給付金」とは,かかる研究の実施を支援するために連邦資金が供給される(交付金,給付金,貸付金,請負契約あるいは協力契約をはじめとする)制度のことをいう。
(m)「定足数」という用語は,「委員会」の委員の過半数のことをいう。
(n)「委員会」という用語は,第13条(b)項に基づいて設立された動物委員会(IAC)のことをいう。
(0)「連邦研究施設」という用語は,研究または実験に生きている動物を使用するアメリカ合衆国の省庁,出先機関もしくは仲介機関のことをいう。
第3条
長官が指定する書式と様式で申請書が提出され,本条例の第23条に従って設定された手数料が支払われれば,長官は商人と展示業者に免許を発行する。ただし,商人または展示業者の施設が,本条例の第13条に基づいて長官が公布する基準を満たしていることが立証されるまでは,かかる免許は一切発行されない。また,愛玩動物の小売店や,自己の敷地内でイヌまたはネコを育種や飼育し,イヌ,ネコを商人や研究施設へ販売しているが,かかる事業から所得の(長官の判断による)相当な部分に満たない額しか稼得していない人は,本条例に基づく商人あるいは展示業者としての免許の取得を必要としない。長官にはさらに,本条例が意味する商人または展示業者としての資格を持たない人が,上記に指定された要件を満足させ,本条例の要件のすべてと,本条例に基づいて長官が公布する規則のすべてを遵守すると書面で同意した場合には,商人または展示業者としての免許を授与する権限がある。
第4集
商人または展示業者は何人も,長官から停止または無効とされていない免許を取得しない限り,展示や愛玩動物としての用途で,または研究施設へ,通商の一環として動物の販売もしくは販売の申出,輸送もしくは輸送の申出を行なってはならない。また,本条例の定める別の商人や展示業者との間の通商で,動物を購入や販売,もしくは購入や販売の申出,輸送や輸送の申出を行なってはならない。
第5集
商人や展示業者は何人も,動物を取得してから5営業日以内に,または長官が指定する他の期間内に,イヌ,ネコを売却,その他の処分をしてはならない。ただし,本条例の第12条が定める競売運営人は,本条の規定に従う必要はない。
第6条
あらゆる研究施設,中間取扱人,運送業者,および本条例の第3条に基づく免許を受領していない展示業者のすべては,長官が定める各種の通則ならびに規則に従い,長官のもとに登録しなければならない。
第7条
本条例の第12条が定める競売運営人か,本条例に従って長官が発行した商人または展示業者としての有効な免許を保持している人以外の人から,研究施設がイヌ,ネコを購入することは違法である。ただし,そのような人が本条例の第3条に基づいて,かかる免許の取得を免除されている場合は,その限りではない。
第8条
研究または実験もしくは展示に動物を使用するアメリカ合衆国の省庁,出先機関あるいは仲介機関は,いずれも決して本条例の第12条が定める競売運営人か,本条例に従って長官が発行した商人または展示業者としての有効な免許を保持している人以外の人から,かかる目的でイヌ,ネコを購入その他の方法で取得してはならない。ただし,そのような人が本条例の第3条に基づいて,かかる免許の取得を免除されている場合は,その限りではない。
第9条
本条例の各種規定の解釈または実施においては,研究施設,商人,展示業者,あるいは第3条第2段目の文章に基づいて商人もしくは展示業者としての免許を受領している人,または本条例の第12条が定める競売運営人,または中間取扱人や運送業者等の人たちによって雇用されているか,その代理人の役割を果たしている人による,職業または任務の一環で行なわれる行為,不行為または不履行は,本人だけでなく,かかる研究施設,商人,展示業者,被許可者,競売運営人,または中間取扱人や運送業者の行為,不行為もしくは不履行とみなされる。
第10条
商人と展示業者は,長官が別途定める動物の購入,販売,輸送,鑑別,以前の所有者等に関する記録を作成し,長官が指定する適当な期間これを保存しなければならない。研究施設は,生きているイヌ,ネコについてのみ購入,販売,輸送,鑑別,以前の所有者に関する記録を作成し保存しなければならない。中間取扱人や運送業者が動物の輸送,受領,取扱い,配達に関する記録を当該機関の指定書式に作成することを要求する連邦政府の監督機関は,長官の依頼があれば,長官が本条例の有効な執行に必要と判断する情報を,中間取扱人と運送業者に対してかかる書式に記載することを要求し,中間取扱人と運送業者は当該書式にそれを記載しなければならない。かかる情報は,長官が定める適当な期間保存されなければならない。連邦政府の監督機関が特定書式を要件として指定しない場合は,中間取扱人と運送業者が,長官が指定する適当な期間,動物の輸送,受領,取扱い,配達に関して,長官が定める記録を作成し,保存しなければならない。かかる記録は,合理的に妥当と考えられる期間であれば,つねに長官が点検と複写できるよう提供されなければならない。
第11条
商人または展示業者によって,輸送機関に配達され,輸送され,通商で購入または販売された動物については,長官が定める時期に人道的な方法によって,識別表示がなされなけれはならない。ただし,研究施設では,生きているイヌとネコについてのみ,かかる表示を行なう必要がある。
第12条
長官には,通商における商人,研究施設,競売出品人や競売運営人による動物の購入,取扱いもしくは販売に適用される人道的な基準や記録作成上の要件を定める権限がある。長官にはまた,イヌ,ネコが通商で販売される競売の運営人について,長官が定める条件のもとで本条例の第23条に基づいて長官が定める手数料の支払によって免許の取得を義務付ける権限もある。
第13条
(a)(1)長官は,商人,研究施設,展示業者による動物の人道的な取扱い,飼育,管理,輸送を規定する基準を公布しなければならない。
(2)(1)項に掲げる基準には,つぎの項目に関する最低限の必要条件が含まれていなければならな
い。
(A)管理,収容設備,飼料と飲水の提供,衛生設備,換気,両極端な天候や温度からの保護,獣医師による十分な介護,ならびに動物の人道的な取扱い。飼育あるいは管理については,長官が必要と判断する場合は,動物の種で分けた分離収容。
(B)長官が公布する一般基準に従って担当獣医師が決定するイヌの運動と,霊長類の精神的な福祉促進に十分な物理的環境。
(3)(1)項に掲げる基準には,(2)項に基づく要件のほかに,研究施設の動物について,つぎの項目に関する要件が含まれていなければならない。
(A)麻酔薬,鎮痛剤,精神安定剤または安楽死薬の適切な使用を含む獣医師による十分な介護をはじめとする動物の苦痛を最低限に抑えることを主眼とした実験処置における動物の介護,取扱い,ならびに処置。
(B)主任研究員は,実験動物に苦痛を起こす可能性のある処置に代わる代替手段を考慮すること。
(c)動物に苦痛を引起こす可能性のある処置については,つぎの事項が要求される。
(イ)かかる処置の立案に際しては,獣医師の助言を求める。
(ロ)精神安定剤,鎮痛剤,麻酔薬を使用する。
(ハ)実験室職員による定評のある獣医学的手順と介護手順に従った外科手術前と術後の管理。
(ニ)麻酔薬を使用せずに麻痺させる手法の禁止。
(ホ)科学的な要請で精神安定剤 麻酔薬,鎮痛剤等の投与の抑止や安楽死等の処置の延期は,必要な期間のみに限定されること。
(D)いかなる動物も,以下の場合を例外にして,術後回復を伴う大手術実験には一度以上使用されない。
(イ) 科学的に必要とされる場合。
あるいは,
(ロ)長官が決定する他の特別な状況。
(E)基準に例外が認められるのは,研究計画書に指定されているときだけに限られ,かかる例外処置はすべて(7)項で概要を示す報告書によって詳細に説明され,動物委員会に提出されなければならない。
(4)長官はまた,商人,研究施設,展示業者,競売運営人,その他の人や,アメリカ合衆国の省庁,出先機関,仲介機関,または州その他の地方政府によって通商上の輸送が委託された動物の中間取扱人,航空運送業者やその他の運送業者による輸送に関連した取扱い,飼育,管理および通商上の輸送に適用される基準を公布しなければならない。長官には,収容設備,飼料,飲水,休養,換気,温度,ならびに取扱い等に関する必要条件をはじめとする通商上の輸送中の動物に対する人道的な取扱いを確保するために必要と彼が判断する通則と規則を公布する権限がある。
(5)本条に基づいて制定される基準の公布と執行にあたって,長官は,必要な場合には外部コンサルタントをはじめとする専門家の助言を仰ぐことが認められており,かつその旨規定されている。
(6)(A)本条例のいかなる部分も,(イ)本条の(7)項が定める場合を除き,研究施設が決定かつ実行する実際の研究もしくは実験の意図,概要,または指針に関する通則,規則,あるいは命令を公布する権限を長官に与えるものと解釈されるべきではない。
(ロ)本条(3)項(A)および同(c)項の何から(ホ)までと(7)項で定められている場合を除き,研究施設が決定する実際の研究もしくは実験の遂行に関連する通則,規則または命令を公布する権限を長官に与えるものと解釈されるべきではない。
(ハ)立入検査中に,実際の研究もしくは実験の実行を中断させる権限を長官に与えるものと解釈されるべきではない。
(B)いかなる通則,規則,命令も,または本条例のいかなる部分も,研究施設に業務上の秘密,あるいは,開示を拒否できる極秘の営利情報や財務情報の一般公開,または,審査中の動物委員会の開示を迫るものと解釈されるべきではない。
(7)(A)長官は,本条例の諸規定の遵守と,研究施設による実際の研究もしくは実験中の動物の飼育,取扱い,使用に適用される基準が専門的な見地から妥当なものであることを長官の検査時点に立証し,少なくとも年1回は報告することを各研究施設に要求しなければならない。
(B)上記(A)項の実行にあたって,かかる研究施設は下記のものを提供しなければならない。
(イ)動物に苦痛を起こす可能性のある処置に関する情報と,主任研究員がそのような処置に代わる代替手段を考慮したことを具体的に示す証拠。
(ロ)本条が掲げる基準を当該施設が遵守していることを示す長官に納得がゆく証拠。
(ハ)本条に基づいて公布される基準からの逸脱がある場合は,その説明。
(8)本条(a)(1)項の規定は,いかなる州(または当該州の政治的下部管区)にも,(1)項に基づいて長官が公布する基準のほかに,さらに基準を公布することを禁止するものではない。
(b)(1)長官は,各研究施設が少なくとも1つの委員会を設立することを要求しなけれはならない。委員会は,各研究施設の執行責任者によって任命された最低3人の委員から構成される。各委員は,動物の飼育や取扱いや,研究施設の必要性によって決定される実検的研究における行為を評価する十分な能力を保有していなければならない。また,かかる施設で使用される実験動物の福祉に関する社会の懸念を明確に表現できなければならない。委員会のメンバーは,
(A)少なくとも1名は獣医師でなければならない。
(B)少なくとも1名の委員は,
(イ)委員会の委員である以外には,当該施設になんらかの密接な関係を持たない。
(ロ)当該施設と密接な関係のある人の直接的な家族の一員ではない。
(ハ)動物に対する適切な飼育と取扱いに関する地域共同体の一般的な関心を代弁することが意図されている。
(c)委員会のメンバーが3名以上の場合は,当該施設の同一管理部門からの出身者は3名を超えてはならない。
(2)(3)項が定める査察をはじめとする委員会が実施する公式活動のすべてに定足数が必要である。
(3)委員会は,かかる研究施設の動物実験区域等の動物施設のすべてを少なくとも半年に1回査察し,本条例の諸規定が遵守されて動物の苦痛が最小限に抑えられることを確実にするために,査察の一部として以下の事項を検討する。
(A)動物の苦痛が伴う慣行。
および,
(B)動物が置かれている条件。
動物実験が当該動物にとって自然な環境で行なわれており,実験区域が簡単には近付けない場合に限り,長官は例外として,かかる実検区域の査察を要求しないことがある。
(4)(A)委員会は,研究施設で実施する個々の査察について査察証明報告書を提出しなければならない。かかる報告書には,以下の事項が含まれなければならない。
(イ)査察に関与した委員会の委員の過半数の署名。
(ロ)動物の飼育,管理における不適当な状況,動物の福祉に悪影響を及ぼしている当初認可された研究計画書からの研究行為の逸脱等をはじめ,長官が公布する基準や要求する保証に対する違反行為のすべてに関する報告と,かかる状況について行なった施設への通告,ならびにその後に行なわれた矯正措置の報告。
(ハ)委員会の少数意見のすべて。
(ニ)委員会の活動にとって重要な他のあらゆる情報。
(B)かかる報告書は研究施設で3年間ファイルに保管され,動植物健康監視局や資金供給を受けている連邦機関による閲覧,査察に提供されなければならない。
(c)(3)項の理由で発見された欠陥や逸脱を正す機会を研究施設に与えるため,委員会は,研究施設の管理代表者に欠陥や本条例からの逸脱のすべてを通知するものとする。通知がなされ矯正措置を採る機会が与えられた後でも,かかる欠陥や逸脱が正されない場合は,委員会が(書面で)動植物健康監視局と資金を提供している連邦機関にかかる欠陥や逸脱を通知しなければならない。
(5)委員会の検査結果は,農務省の査察官による査察の際,査察官が検討できるよう閲覧に供されなければならない。農務省査察官は,未矯正の欠陥や逸脱の報告を含む委員会の検査記録を動植物健康監視局と,かかる未矯正の欠陥や逸脱が発生しているプロジェクトに資金を提供している連邦機関へ転送しなければならない。
(c)連邦研究施設の場合は,本条(b)項で定められているものと同一の構成と責任を持つ連邦委員会が設置される。ただし,連邦委員会は,欠陥や逸脱を,動植物健康監視局にではなく,研究を実施している連邦機関の主席責任者に報告する。研究を行なっている連邦機関の主席責任者は,つぎの事項に責任を持つ。
(1)施設で実施されるべき矯正措置のすべて。
(2)所定検査手順に対するあらゆる例外措置の認可。
(d)各研究施設は,当該施設で科学者,動物技術者,その他の長官が定める動物の飼育,管理に関与する職員の訓練を行なわなければならない。かかる訓練には,以下の事項に関する指導が含まれる。
(1)動物の保全と実験に関する人道的な慣行。
(2)動物の使用を最少限にするか,排除する,または,動物の苦痛を制限する研究もしくは試験の方法。
(3)本条(e)項に基づいて設立される国立農業図書館の情報サービスの利用。
(4)動物の飼育と管理における欠陥を報告する方法。
(e)長官は,国立農業国書館に情報部門を設置しなければならない。当該部門では,国立医学図書館との協力のもとに下記の情報が提供される。
(1)職員教育に関する情報。
(2)研究施設の必要性によって決定される動物実験の意図しない重複を防止することができる情報。
(3)下記の可能性のある方法をはじめとする動物実験の方法の改善に関する情報。
(A)動物使用を削減もしくは置換することができる方法。
(B)麻酔および鎮痛処置のように,動物の苦痛を最少限にすることができる方法。
(f-1)長官もしくは研究プロジェクトに資金を提供している連邦機関による研究施設への通告と矯正の機会にも関わらず,動物の飼育,管理もしくは特定のプロジェクトにおける慣行等の状況が本条例に基づいて公布される基準に準じていないとの結論に達した場合は,かかる機関は当該プロジェクトの連邦資金援助を停止もしくは撤回しなければならない。前文の規定に基づいて実行された措置の結果,連邦資金援助の権利を喪失する研究施設には,米連邦法典第5章の第701条から第706条の規定に基づいて不服を申立てる権利がある。
(r-2)イヌ,ネコまたは長官が定める他の種類の動物は一切,獣医学の診療免許を持った獣医師が動物の到着から起算して10日以内の所定の期日に検査し,検査時点では,当該動物または他の動物や一般市民の健康に危険を及ぼす恐れのある感染性疾患や肉体的異常所見が,当該動物にはまったくみられなかったことを保証する証明書を発行し,動物に添えて配達されなければならない。そうでない限り,商人,研究施設,展示業者,競売運営人,またはアメリカ合衆国もしくは州その他の地方政府の省庁,出先機関,仲介機関によって,中間取扱人または運送業者へ通商上の輸送目的で配達されたり,かかる輸送のために中間取扱人または運送業者によって前述の人や省庁,出先機関もしくは仲介機関へ渡してはならない。ただし,かかる証明が適切ではない動物を必要とする研究,試験または実験のために研究施設に輸送される動物に限り,長官が定める規則で指定される条件に基づいて,長官は規則で,本証明規定に例外を設けることができる。中間取扱人や運送業者が受取った証明書は,本条例の第10条の規定に準じた長官の規則により,彼らが保存しなければならない。
(g)何人も一切,長官が規則によって定める年齢に達していないイヌ,ネコまたは長官が定める他の種類の動物を,通商上の輸送目的で登録された研究施設以外の中間取扱人または運送業者へ配達してはならない。長官が通商上の輸送に関連して動物の人道的な取扱いを確保するために必要もしくは適切と判断する場合には,長官は本条の趣旨に従い,動物の種類や等級(グレード)をさらに指定し,特定の種類または等級のイヌ,ネコ,あるいは他の指定動物にそれぞれ異なった年齢を定めることができる。
(h)通商上の動物輸送に関与する中間取扱人または運送業者は一切,動物代金もしくは動物の輸送経費について,動物の引受人への配達時点に支払われ集金される趣旨の取決めに加わったり,かかる行為に従事してはならない。ただし,引受人への動物の到着通知後48時間以内に引取られない動物に関する輸送経費と,必要な場合は返送経費および当該動物の飼育,飼料,保管のために生じた経費を補償するに十分な金額の双方を含む支払を送主が書面で保証する場合は,この限りではない。
第14条
実験動物施設を保有するすべてのアメリカ合衆国の省庁,出先機関または仲介機関は,第13条(a),(f),(g)および(h)項に基づいて長官が公布する研究施設を対象とする規則,基準を遵守しなければならない。動物を展示するアメリカ合衆国の省庁,出先機関もしくは仲介機関は,第13条(a),(f),(g)および(h)項に基づいて長官が公布する基準を遵守しなければならない。
第15条
(a)長官は,第13条に基づいた基準を制定するとき,ならびに本条例の目的を実施するにあたって,研究,実験もしくは展示に使用される動物の福祉や,動物の通商上の輸送またはそれに関連した取扱いを規制する法律の執行に関与する他の連邦政席の省庁,出先機関または仲介機関の助言と協力を求めなければならない。長官は,規則を発令する前に,厚生省長官の意見を求めなければならない。動物の航空輸送ならびにかかる輸送に関連した取扱いを規定する基準を公布する前に,長官は運輸省長官の意見を求めなければならない。運輸省長官には,長官との協議後30日以内に,航空安全のために規定に変更が必要な旨通知すれば,かかる基準を却下する権限がある。州間通商委員会,運輸省長官,連邦海運委員会は,法律に基づく各々の権限の範囲で,長官が制定するあらゆる基準を実施するために,基準によって規則に従うことが定められる人について,適切な措置を講じなければならない。
(b)長官には,本条例および同じ問題に関する州や地方もしくは自治体の法律や条例の趣旨を実行に移すにあたって,各州や州の政治的下部管区の職員と協力する権限がある。
帯16条
(a)長官は,任意の商人,展示業者,中間取扱人,運送業者,研究施設,もしくは本条例第12条が定める競売運営人による本条例の諸規定または本条例に基づいて公布される規則や基準に対する違反の有無を判断するために,必要な調査や検査を実施しなければならない。また,その目的のために,長官は,当該の商人,展示業者,中間取扱人,運送業者,研究施設もしくは競売運営人の事業所,施設,動物ならびに第10条の規定により保存が義務付けられている記録に,相応な時間があれば,つねに閲覧すべきである。長官は各研究施設を少なくとも毎年1回は査察し,本条例に基づいて公布される基準からの逸脱や欠陥の場合は,かかる基準からの逸脱や欠陥がすべて正されるまで,必要に応じて追跡調査を行なわなければならない。
長官は,本条例の規定または本条例に基づいて公布される規則や基準が守られていないために苦痛にさいなまれている動物が見出され,以下のいずれかが該当する場合には,査察官が当該動物を人道的な方法で押収もしくは致死させることを認める通則や規則を必要に応じて公布しなければならない。
(1)動物が商人に保有されている。
(2)動物が展示業者に保有されている。
(3)動物が研究施設によって保有されているが,
当該動物が使用されていた研究,試験もしくは実験の実施のためには,もはや研究施設によって必要とされていない。
(4)動物が競売運営人によって保有されている。
(5)動物が中間取扱人または運送業者によって保有されている。
(b)本条例に基づく公務を執行中の人を暴力的に攻撃,抵抗,対立,妨害,脅迫もしくは干渉する者には,5千ドル以下の罰金か3年以下の禁固刑もしくは両方の罰が課される。かかる行為の実行に際して,凶器または危険な武器を使用する者には,1万ドル以下の罰金か10年以下の禁固刑もしくは両方の罰が課される。本条例が定める公務の理由で,または公務を執行中の人を殺害する者には,米連邦法典第18条の第1111〜1114条の規定に基づいた罰が課される。
(c)本条例の効率的な執行のために,「連邦通商委員会の創立,その権能と任務の規定その他の目的のための条例」(15U.S.C.46および48-50;38 Stat.721-723修正法)というタイトルの条例の6,8,9および10条(ただし第6条の(c)〜(h)項と第9条の最後の項は除外)の規定(罰則を含む)と,「1970年組織犯罪取締法」(18 U.S・C・6001以降,62 Stat.856)第2章の規定が,本条例の諸規定を執行する長官の管轄権,権能,任務ならびに,かかる権限が適用される人,企業もしくは法人のすべてに適用される。長官は本条例に基づく彼の任務上必要な調査をコロンビア特別区,プエルトリコを含むアメリカ合衆国の全領土の任意の地域で遂行することができる。修正後の1974年9月26日付条例の第9条と第10条によって,アメリカ合衆国地方裁判所に授与された権能は,アメリカ全領土のすべて地方裁判所によって本条例の目的で執行することができる。アメリカ合衆国地方裁判所,グァム地方裁判所,バージン諸島地方裁判所,アメリカン・サモア最高裁判所,その他の領地のアメリカ合衆国裁判所には,本条例を執行し,違反を防止かつ抑制するための司法権がとくに与えられており,本条例の第19条(c)項で定められている場合を除き,本条例に基づいて発生するあらゆる他の種類の事件について司法権が与えられている。
第17条
長官は,商人,展示業者,研究施設および本条例の第12条が定める競売運営人に,法律に基づいて構成された警察機関の依頼があり,妥当な時間帯であれば,遺失動物の捜索のために彼らの動物や記録の調査を認めることを義務付ける通則や規則を公布しなければならない。
第18条
廃止された。同様な規定が1970年12月24日付公法91-579第19条,84 Stat.1564によって第13条に組込まれている。
第19桑
(a)商人,展示業者もしくは本条例の第12条が定める競売運営人としての免許を取得している人が,本条例のいずれかの規定,または本条例に基づいて長官が公布する通則,規則,もしくは基準に違反した,または違反していると信じる理由がある場合は,長官は,21日を超えない範囲でその人の免許を一時的に停止し,事情聴取の通知と機会を与えたうえで,かかる違反が実際に発生したと断定される場合は,長官が指定する期間,免許をさらに停止するか,無効にすることができる。
(b)商人,展示業者,研究施設,中間取扱人,運送業者,あるいは本条例の第12条が定める競売運営人で,本条例のいずれかの規定または当該規定に基づいて長官が公布するいずれかの通則,規則もしくは基準に違反する人にはすべて,かかる違反事例の各々について2千5百ドル以下の罰金を長官は課することができる。また,長官はかかる違反の停止命令をその人に対して交付することができる。違反事例の各々と,かかる違反が継続する日数の各々は,それぞれ別個の罪過とみなされる。違反の嫌疑に関する事情聴取の通知と機会が与えられない限り,容疑者に刑罰が賦課されたり,停止命令が交付されることはない。また,長官による処罰の賦課命令や停止命令は,その影響を受ける人が,所轄のアメリカ合衆国上訴裁判所に上訴しない限り,最終的なものである。長官は,容疑者の事業規模,違反の深刻さ,当人の誠意,および違反の前科を勘案して,処罰の妥当性に配慮しなければならない。長官は,かかる処罰のすべてを示談にすることができる。本条に基づく最終命令によって賦課された罰金が支払われない場合は,長官は,アメリカ合衆国の地方裁判所または,かかる人が所在するか,居住するか,もしくは業務を行なっている管区の他のアメリカ合衆国の裁判所に民事訴訟を起こして罰金を徴収するよう司法長官に依頼することができ,当該裁判所は,当該訴訟を審理し判決を下す裁判権を持つ。本条に基づいて長官が行なう停止命令に故意に従わない人はすべて,各違反件数の各々について1千5百ドルの罰金が賦課され,かかる不履行が継続する日数の各々が別個の罪過とみなされる。
(c)商人,展示業者,研究施設,中間取扱人,運送業者,または本条例の第12条が定める競売運営人で,長官が本条に基づいて交付した最終命令によって不当な侵害を受けた人はすべて,かかる命令が発効してから60日以内に,米連邦法典第28章の第2341条ならびに第2343条から第2350条までの規定に基づいて,所轄のアメリカ合衆国上訴裁判所に当該命令の再審を請求することができ,当該裁判所は,長官の命令(全体もしくは一部)の差止め,破棄,停止するか,または,その妥当性を確定する独占的な裁判権を持つ。
(d)商人,展示業者,研究施設,中間取扱人,運送業者,または本条例の第12条が定める競売運営人で,本条例のいずれかの規定に故意に違反した人には,かかる違反に対する有罪判決が確定次第,1年以下の禁固刑か,2千5百ドル以下の罰金,もしくは両方の刑が課せられる。かかる違反の訴追手続きは,実際上可能な限り,当初は,米連邦法典第28章第636条と米連邦法典第18章の第3401条と第3402条が定めるアメリカ合衆国の下級裁判所の裁判官の前で行なわれ,司法長官が同意すれば,米国農務省の弁護士が公判と地方裁判所への上訴審の双方を担当することができる。
第20条
廃止された。同様な規定が1976年4月22日付公法94-279第14条,90 Stat.421によって第19条に組込まれている。
第21条
長官には,本条例の趣旨を執行するために必要と思われる通則と規則の公布,および命令の交付の権限がある。
第22条
本条例のいずれかの規定,またはいずれかの人や状況へのかかる規定の適用が無効と判定されても,本条例の残りの部分と,無効と判定されたもの以外の人や状況へのかかる規定の適用は,その判定の影響を受けない。
第23条
免許の発行に際して,長官は,相応な手数料を請求かつ賦課し,徴収しなければならない。かかる手数料は,免許や許諾される事業の種類や性格を勘案したうえで,衡平法に基づいた基準で調整され,雑収入として国庫に入金される。本条はここに,議会がその都度定める資金に充当されることを認める。ただし,農務省による本条例の第26条の規定の執行のために,1976年9月30日を末日とする移行期の四半期には10万ドルを超えない範囲で,その後は毎会計年度につき40万ドルを超えない範囲の金額で長官に割当てられることが認められている。
第24条
長官は,第10条と第13条で言及されている規則を,本条例の制定から6か月以内のできるだけ早期に定めなければならない。かかる規則の追加と修正は,必要もしくは望ましいと思われるときに,その都度行なわれる。商人は,かかる規則の公布後90日目から本条例の諸規定と当該規則に従い始めなければならない。研究施設は,かかる規則の公布後6か月目から,本条例の諸規定と当該規則に従い始めなければならない(1966年8月24日)。ただし,長官が本条例の第13条に基づいて公布する基準に従わない研究施設であっても,相応な時間的余裕を与えれば,かかる基準を満たす証拠があると長官が判断する研究施設に対しては,長官が期限の延長を許すことができる。本条の他の規定には関係なく,中間取扱人や運送業者その他の人は,修正後の本条例の第13条に基づいた規則の公布後90日から,1976年の修正動物福祉法によって修正された本条例の諸説定と,当該修正法に基づいて公布された規則のなかで中間取扱人と運送業者の行為に関連する規則に従い始めなければならない。かかる規則は,1976年4月22日から9か月以内に公布されなければならない。また,商人,展示業者,競売運営人,研究施設は,1976年4月22日から90日が経過した時点から,修正後の本条例の他の規定と,かかる規定に基づく規則に従い始めなければならない。ただし,修正された本条例の第13条(f),(g),(h)項ならびに第26条へのすべての人による服従は,前述の90日の経過時点で開始するものとする。それ以外のあらゆる点について,前述の修正は1976年の4月22日に発効する。
第25条
毎年,遅くとも3月までに,長官は,以下の事柄に関する包括的かつ詳細な報告書を上下両院の議長に提出しなければならない。
(1)本条例の第3条と第12条に基づいて,長官が免許を許諾しているすべての研究施設,展示業者,その他の人と事業所の身元や実態の確認。
(2)本条例の第16条に基づいて長官が行なったすべての調査と査察の性質と場所,ならびに本条例の第13条に基づいて長官が受領したすべての報告書。
(3)本条例,ならびに,そのいずれかの規定の執行を改善するための立法措置に関する提言。
(4)生きている動物の航空輸送という観点からみた航空機の居住環境に関する提言と結論。
この報告書とそれを裏書きする書類,データ,あるいは結論のすべては,上下両院の所轄委員会によって公開されない限り,他のいかなる人,非連邦機関,または団体にも公表されることはない。
第26条
(a)州間通商または外国通商で移動させられた動物の闘獣事業を意図的に後援したり,かかる事業に動物を展示することは違法である。
(b)イヌその他の動物を闘獣事業に参加させる目的で,州間または外国との通商でイヌその他の動物を意図的に販売,購入,輸送,もしくは輸送目的で他人から受取ったり,他人に配達することは違法である。
(c)米国諸州の領土外で行なわれる場合を除いて,闘獣事業を促進またはその他の方法で助成する目的で,アメリカ合衆国の郵便事業の郵便サービスもしくは州際仲介手段を意図的に利用することは違法である。
(d)本条の(a),(b)または(c)項の規定に関わらず,当該各項で禁止されている諸活動で,生きている鳥が関与する闘獣事業に関連するものは,かかる闘技が州法の違反となる州で行なわれる場合に限
り,違法である。
(e)(a),(b)または(c)項の各項に違反した人はすべて,かかる違反の各々について,5千ドル以下の罰金か1年以内の禁固刑,またはその両方に処せられる。
(f)長官もしくは,長官によって権限を与えられた他の人は,本条項のいずれかの規定に対する過去および現在の違反の有無を判断するために,長官が必要と考える調査を行なう。長官は,米国連邦調査局,財務省またはその他のアメリカ合衆国警察機関,あるいは州および地方政府の各種機関の支援を取付け,かかる機関との協力協定の下で当該調査を実施することができる。本条の違反の巻添えになっていると信じるもっともな理由がある動物の捜索と押収のための令状は,任意のアメリカ合衆国判事,公式記録に載っている州裁判所の判事または被捜索動物が所在する管轄区のアメリカ合衆国下級裁判所判事のいずれかが発行できる。連邦執行官もしくは,本条の定めにより調査を行なう権限が与えられている人のすべてが,かかる令状を申請し,執行することができる。また,令状に基づいて押収された動物は,本項の規定に従って裁判所がかかる動物の処分を決定するまで,連邦執行官その他の権限のある人が保管する。獣医師による治療をはじめとする必要な飼育,保管は,動物がそのように保護されている間に実施されなければならない。本条違反の巻添えとなった動物はすべて,任意の米国地方裁判所か動物が発見された場所を管轄区とするその他の米国の裁判所に持込まれた告訴に基づいて,直ちに訴追され,合衆国政府に没収することができる。没収の判決とともに,法廷の指示により,合法的な目的で売却されるか,その他の人道的な手段によって処分される。本条に基づいて押収かつ没収した動物の飼育,保管のためにアメリカ合衆国が負担した費用は,動物の所有者が没収訴訟に出頭した場合は所有者から,または所有者が所在,居住,もしくは事業を行なっている管轄区で起こされる別の民事訴訟によって回収される。
(g)本条の趣旨では,
(1)「闘獣事業」という用語は,スポーツ,賭博,もしくは娯楽の目的で行なわれ最低限2匹の動物の間の闘技が関与する行事のことで,1匹以上の動物を,水鳥,鳥,アライグマまたはキツネのような他の動物の狩猟に使用することを主要目的とする活動を含まない。
(2)「州間または外国通商」という用語は,以下のいずれかを意味する。
(A)ある州の任意の地点と別の州の任意の地点との間の移動,または別の州を経由した同一の州内の複数の地点間の移動。
(B) 外国からいずれかの州への移動。
(3)「州際仲介手段」という用語は,州間または外国通商で作動される電報,電話,ラジオまたはテレビのことをいう。
(4)「州」という用語は,アメリカ合衆国の州,コロンビア特別区,プエルトリコ,およびアメリカ合衆国の領土のいずれかのことをいう。
(5)「動物」という用語は,生きている鳥類およびヒト以外の生きているイヌその他の哺乳類のことをいう。
(6)本条で禁止されているいずれかの行為の実行は,その行為者を,商人,展示業者その他の資格で本条例の他の条項の規制を受けさせるわけではない。
(h)(l)本条の諸規定は,闘獣事業に関する州,地方,あるいは自治体の法律や条例に基づく要件が,本条や本条例に基づく通則,規則もしくは基準と直接的で両立し得ない矛盾にある場合を除き,それらの法律や条例を破棄したり無効にする ものではない。
(P.L.89-544,§26(a)-(h)(1)かつ,1976年4月22日付けP.L.94-279,§17によって補足する。90
Stat.421)
〔注〕P.L.94-279はまた,送付が許されていない資料に基づいて米連邦法典第39章3001条(a)項を修正した。
第27条
(a)動物委員会の委員が以下の事柄に関係する情報をはじめとする研究施設の極秘情報を公表することは違法である。
(1)業務上の秘密,各種工程,業務,作業様式または装置。
(2)研究施設の実態,機密統計資料,収入,利益,損失または支出の金額と理由。
(b)当該委員会の委員が以下の行為に及ぶことは違法である。本条(a)項の規定で,極秘情報としての保護が認められる情報を,
(1)自己の利益のために利用すること,または利用を企図すること。
あるいは,
(2)第3者に漏洩すること。
(c)本条(a)または(b)項の違反には,以下の処罰が課される。
(1)当該委員会からの除名。
および,
(2)(A)千ドル以下の罰金と1年以下の禁固刑。あるいは,
(B)かかる違反が計画的な犯行であった場合は,1万ドル以下の罰金と3年以下の禁固刑。
(d)本条の違反を理由に,事業または財産に損害を被った研究施設と人はすべて,実際の損害と間接損害の全額と相応な弁護人費用を含む訴訟費用を回収できる。
(e)本条のいかなる部分も,本条の違反を理由に事業または財産に損害を受けた人の他の権利に影響を及ぼすものと解釈されるべきではない。
なお,仏)項は,本条の(a)および(b)項の違反に由来もしくは関連するかかる権利の行使を制限するものと解釈されるべきではない。
(P.L.89-544,§27かつ,1985年12月23日付P.L.99-198,第17章,§1754によって補足される。99 Stat.1649)
立法史
P.L.89-544
下院議事録89-1418,下院農業委員会
上院議事録89-1281,上院商業委員会
1966年4月28日に下院を通過。
1966年6月22日に上院を通過。
下院議事録89-1418,両院協議会委員会
下院が1966年8月16日に両院協議会の報告に同意。
上院が1966年8月17日に両院協議会の報告に同意。
1966年8月24日承認
P.L.9-579
下院議事録9-1651,下院農業委員会
1970年12月7日に下院を通過。
1970年12月8日に上院を通過。
1970年12月24日承認。 ‘
P.L.94- 279
下院議事録94- 801,下院農業委員会
上院議事録94- 580,上院商業委員会
下院議事録94- 976,両院協議会委員会
上院議事録94- 727,両院協議会委員会
1975年12月18日に上院を通過。
1976年2月9日に下院を通過。
下院が1976年4月6日の両院協議会の報告に同意。
上院が1976年4月7日に両院協議会の報告に同意。
1976年4月22日承認
P.L.99- 198
下院議事録99-271,下院農業委員会第1部
上院議事録94- 580,上院農業・栄養・林業委員会
1985年10月8日に下院を通過。
1985年11月23日に上院を通過。
下院議事録99- 447,両院協議会委員会
上院議事録94- 727,両院協議会委員会
上下両院が1985年12月18日に両院協議会の報告に同意。
1985年12月23日承認
〔注〕動物福祉法のこの写しは,参考資料としてのみ提供されている。本条例のいかなる部分についても,ここに記載されている通りの文面を信頼する前に,米連邦法典にある条例の正式な記録を参照すべきである(米連邦法典第7章2131〜2157条まで)。
〔脚注〕1985年12月23日付けP.L.99- 198第17章1752条,99 Stat.1645は, 本条例の第13条に大幅な修正を行なったが,第13条の(f)項を不注意から重複させた。明確にするために,1985年修正法の(f)は(f-1)とされており,修正前の(f)項は(f-2)とされている。
キーワード 法規 福祉,アメリカ